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振動試験機 Vibration Tester

大変位振動試験に対応する振動試験機について

大変位振動試験への対応策

図1に示すようにサーボモータ式振動試験機のアクチュエータはACサーボモータとボールねじを組み合わせたものです。ボールねじがサーボモーターの正転逆転を直動に変換して、直動に動作するナット部に取付けられた振動台が上下、または左右に加振します。
このためボールねじの長さを変更することで比較的容易に大変位の振動試験機を製作することが可能です。これに対して図2に示すように一般的な動電式振動試験機は可動コイルと固定磁場を発生する固定コイルの組合せのため大変位の振動試験機の製作にはコストがかかります。

時刻歴加速度振動試験については、可能であればトラック荷台の時刻歴加速度データをそのまま再現できることが理想です。しかし振動試験機の性能仕様によって振幅が制限され、データを加工して実際の振動試験を行うことが一般的です。

図3はトラック輸送時の荷台の時刻歴加速度データです。加工を行わないデータで4秒間最大加速度2.8Gが発生しています。解析ソフトウェアにより左は周波数分析を行い、右は振幅の計算を行っています。それによると最大+48.7mm、-150.8mmの振幅となります。このデータを振動試験機の振動台上で再現すると少なくとも片振幅±151mm以上のストロークを持つ振動試験機でないと再現できません。 そこで2.5Hz~50Hzのバンドパスフィルターをかけてデータを加工すると、最大片振幅+17.39mm、-16.41mmとなり、ここまで生波形を加工してようやく一般的な振動試験機の振幅仕様範囲になります。このように振幅の短い振動試験機では、実際の振動を加工した実際とは大きく異なるデータで振動試験をしなければならなくなるのです。

図3
図3

以上のような振動試験の課題を解決するのが電気サーボモータ式振動試験機です。前述したようにサーボモータ式振動試験機では大きな振幅を持ちながらも、規格輸送試験で要求される200Hzまでの周波数によるランダム波加振試験を同一の振動試験機で行うことが出来るからです。

またサーボモータ式振動試験機では、ACサーボモーターを同期運転することによって振動台を加振させることができます。図4に示すように上下方向は4基のサーボモータを同期運転して振動台に載荷される供試体に偏心があっても安定して振動試験ができます。
さらにリニアガイドを搭載した加振台は3軸同時振動試験が可能であり、上下・左右・前後の3軸にサーボモーターを搭載した3軸同時振動試験機を構成することができます。(図5参照)

国際計測器の電気サーボモータ式振動試験機の優位性

日本を含め世界の振動試験規格は低周波数化の傾向にあります。国際計測器の電気サーボモータ式振動試験機は、次の3つの点で従来型の振動試験機に比べて優位点があります。

  1. 大変位振動試験に優位である
  2. サーボモーターを同期運転することによって高加速度、高荷重に優位である
  3. 中型・大型の偏重心を持つ供試体に対して優位である

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